元保育士が教える、冬でも思いきり遊べる「動きやすい、ちょうどいい」園コーデ

 

冬の朝、保育園へ行く前の服選びに迷うことはありませんか？

• 「寒くないように」
• 「風邪をひかせたくない」

と思うほど、つい重ね着や厚手の服を選びがちになりますよね。

でも実は、「保育園の中は、大人が思うよりも暖かい」です。

 子どもたちは毎日元気いっぱいに体を動かして遊ぶので、厚着をすると汗をかいてしまい、かえって冷えてしまうことも...

この記事では、元保育士で3児のママでもある私が、これまでの経験から感じた「園児さんがいちばん快適に過ごせる＝冬でも思いっきり体を動かして遊べる冬の服装」をご紹介します。

 

 

• 〈園児さんが快適に過ごせる冬の通園着〉を選ぶときのポイント
• おすすめの冬コーデ
• 保育園では避けたいNGアイテム

など、わかりやすくお伝えしていきますね。

 

〈園児さんが快適に過ごせる冬の通園着〉を選ぶときのポイント

園児さんが快適に過ごせる、ちょうどいい冬の通園着を選ぶときのポイントをまとめました。

1. 〈寒さ対策〉より〈動きやすさ〉を優先する
2. 室内では〈暑すぎない〉がちょうどいい
3. 〈自分で着替えやすいもの〉を選ぶ
4. 体温調節は〈上着で〉する
5. 洗いやすい素材を選ぶ

詳しくお話していきますね。

 

①〈寒さ対策〉より〈動きやすさ〉を優先しよう

保護者の方からよく聞くのが、「寒い朝に薄着で登園させるのが心配」という声。
その気持ち、とてもよく分かります。

でも保育園での冬の1日は、想像以上にアクティブ。

• 走ったり
• しゃがんだり
• 製作をしたり

と、外でもお部屋でも体をたくさん使います。

動きやすい服装が、子どもにとっての“本当の防寒”になります。

 

この組み合わせなら、動きやすくて暖かさも十分。

汗をかいても乾きやすく、室内外の温度差にも対応できます。

 

②室内では〈暑すぎない〉がちょうどいい

「ヒートテックを着せてもいいですか？」と聞かれることも多いです。

保育園によっては、室内は常に暖房が効いています。
そして日当たりの良いお部屋は、思ったよりもポカポカと暖かいです。

 

先程、基本のおすすめコーデをご紹介しましたが

• 綿100％の半袖肌着
• 薄手トレーナーまたは長袖Tシャツ
• スウェット素材などのズボン

など、吸湿性・通気性のよい素材を選ぶと、体温調節がしやすく、子どもが快適に過ごせます。

 

 

③自分で着替えやすいものを選ぶ

保育園では

• トイレ
• 着替え

など、日々の活動の中で〈自分で服を脱ぎ着する場面が多い〉ため、「着替えやすい」は重視したいポイントの1つになります。

まだ一人でできない年齢のお子さんも、「少しずつ、できる範囲で挑戦する」ので、〈着替えやすさは、どの年齢でも大切〉です。

トレーナーやズボンはスウェット素材のような〈柔らかく・動きやすい素材〉を選びましょう。

柔らかい素材のトレーナーやズボンは、〈お子さんが自分で着替えやすい〉です。
サイズ感は、少しゆとりがあるくらいがおすすめです。

 

「フリースはダメですか？」という質問がよくあります。

確かに暖かく柔らかいのですが、砂が付きやすく静電気も起きやすいため、園ではちょっと扱いにくい素材です。

• クルーネックのシンプルトレーナー
• 裏地無しのスウェットパンツ
• ストレッチ素材の冬用ズボン

などがおすすめですよ。

 

 

見落としがちなのが、実は靴下です。

クルー丈の靴下が、

• お子さんが一人で脱ぎ履きしやすい
• 足首が出ないので、寒くない

ため、冬の保育園にはおすすめです。

 

④体温調節は〈上着で〉が基本

• 朝夕の寒さ
• 日中の暖かさ

と、気温差が大きい冬。

「寒いからもう1枚着せよう」と思いがちですが、重ね着をするより上着で調節するほうが快適です。

 

〈上着の脱ぎ着→適切な服装に調節〉が、1番スムーズです。

中に重ね着ではなく、アウターで調節を基本にしてくださいね。

 

 

⑤洗いやすい素材を選ぶ

たくさん遊ぶ子ども達ですから、季節関係なくとにかく汚れます。

気を使わずに洗える服は、保護者の方にもお子さんにとってもストレスフリーです。

冬の時期に気になるのは、洋服の乾きにくさ...

乾きやすい綿やポリエステルなどの素材がおすすめです。

 

おすすめの冬コーデ

すでにお伝えしていますが、冬の保育園着におすすめの組み合わせや、アイテムなどを改めてご紹介していきますね。

 

 

• 暑すぎない
• 動きやすい

この組み合わせは、汗をかいても快適です。

 

汚れた時の着替えなども含めて、

• トレーナー
• ズボン
• 肌着
• 靴下

それぞれ5枚（5足）くらいあると安心です。
3（家から着ていく用）+2（着替え用）=5の計算です。

 

おすすめのトレーナー

シンプルな形のトレーナーが1番！

スウェット素材や裏毛タイプが使いやすいです。
＊裏毛は裏起毛とは異なるものです。

 

• 柔らかくて伸びる生地
• 首まわりが広すぎず狭すぎない（クルーネック）
• 装飾が少ない
• 袖口がしっかりしてまくりやすい（リブ袖タイプ）

を選びましょう。

 

おすすめのズボン

ゆったり履きやすい素材のズボンがおすすめです。

• 裏起毛なし
• よく伸びる
• 軽くて柔らかい

が選ぶときに大切にしたいポイントです。

 

 

 

トレーナーもズボンも、サイズ感はゆったりしたくらいがおすすめです。

 

おすすめの肌着

冬でも、肌着は綿100％のタンクトップ、または半袖がおすすめです。

よくある長袖の肌着は、

• 着替えにくい
• 室内では暑い

ため、おすすめできません。

 

 

おすすめの靴下

冬の時期の靴下はクルー丈が1番おすすめ。

 

• くるぶし丈は少し寒い
• ハイソックス+ズボンの組み合わせは着替えにくい

ので、冬の園生活には向きません。

 

＊制服や体操服などがある園など、ハイソックス靴下がいい場合もあります。
園によるので、臨機応変にご対応くださいね。

 

おすすめのアウター

保育園用のアウターは、軽くて薄いものがおすすめ。

お散歩や外遊びに使うものなら

• フードがなくて
• 動きやすいもの

を選びましょう。

 

登降園時のみに使うものなら、「朝夕の気候に合った、ちょうどいいもの」をいくつか用意しておくと安心です。

 

詳しく知りたい方は、こちらの記事がおすすめ↓↓

 

 

避けたいNGアイテム

ついつい着せてしまいがちな冬のアイテムですが、「保育園には向かないもの」をご紹介します。

避けたい理由といっしょにお伝えしますね。

理由①　暑すぎて汗ムレ...

• 厚手の裏起毛トレーナー
• フリースズボン
• あったかズボン

などは、保育園のお部屋では、暑すぎてしまうアイテムです。

お休みの日のお出かけなど、〈外にいる時間が長いときには重宝するアイテム〉なので、上手に使い分けられるといいですね。

 

理由②　発汗時に冷えやすい...

ヒートテック肌着

薄くて暖かいヒートテックもとても重宝するアイテムですが、発汗時に冷えやすいという特徴があるため園生活には向きません。

 

理由③　トイレが大変...

タイツ＆レギンス

足元が暖かいタイツやレギンスですが、小さいお子さんにとってはトイレでの脱ぎ着がとても大変です。

失敗してしまうことも多い...

タイツは、室内で滑りやすいのもデメリットですね。

 

小学生でも着替えるときにメンドクサイと言っているので（うちの娘2人曰く）、園児さんにはハードルが高いです。

「お家でお手伝いがすぐにできる環境のときに着る」のが、ベストです。

 

理由③　安全性

フードが付いた衣服

〈フード付きのトレーナー、上着〉などは、アイテムとしてはかわいいですが、遊んでいるときに引っかかってしまう危険性があるため、園生活には向いていません。

トレーナーだけでなく、お散歩用のアウター（上着）も同様です。

トレーナーやアウターはフード付きが意外と多いです。
フードのないものを選んでくださいね。

 

防寒の小物は必要？

寒くなると、欲しくなってくる防寒用の小物たち。
保育園では、基本的には小物は使いません。

登降園時に使う分には、構わないと思うので

たとえば

• 自転車で寒いから
• 歩いているときに風が冷たいから

といった理由から、手袋やマフラーを着用しても問題ないでしょう。

 

その場合は、日中の小物の保管場所（園において置けるのか、保護者が管理するのか）など、園と相談しておくと安心かと思います。

 

〈園で小物を使う例外〉としては、雪遊びをする場合です。

雪が降る地域や、普段は降らないけどめずらしく降った場合など、地域によって違いはあると思いますが、必要になる場合があります。

その時は、園のルールに沿ってのご準備をお願いします。

 

最後に

保育園で1番大切なのは、

暖かさよりも動きやすく、心地よく、安心して遊べる服。

おしゃれよりも、機能的でシンプルな服が子ども達の毎日をもっと楽しくしてくれます。

 

上記を意識して、上手に洋服を選んでいただけたら...と思います。

そして心配なことや気になることがあれば、気軽に園に相談してみてくださいね。

次回、春編をお届けします。